山形県飽海郡遊佐町(やまがたけん あくみぐん ゆざまち)の国道7号線沿いの吹浦の菅野(すがの)地区に、東北エリアの道の駅の中でも人気の高い「道の駅鳥海 ふらっと」があります。これからご紹介する森の公園「遊(ゆう)ぽっと」は、その「ふらっと」の駐車場の奥から入り、山道をたどっていきます。
「遊ぽっと」では、緑豊かな自然の中でグランドゴルフやウォーキング・サイクリングをすることができます。「手なが足なが」という子供たちが喜びそうな巨大な遊具もあり、その大きさには大人も圧倒されますよ。
では、森の公園「遊ぽっと」をご案内いたします。
1. 意外と穴場の「森の公園 遊(ゆう)ぽっと」
「道の駅鳥海 ふらっと」の駐車場の奥に、森の公園「遊ぽっと」に通じる道があります。本日は青い空に白い雲、実にさわやかな天気です。
「遊ぽっと」までは坂道をくねくね曲がって上がります。
「遊ぽっと」まで、あと少しです。
森の小径(こみち)をずんずん上って行くと、駐車場に着きます。駐車場はもちろん無料です。
やっと管理棟に着きました。
管理棟はシャレたログハウスの建物で、中には休憩できるスペースや、奥の方にトイレがあります。
晴れた日の連休などには、お子さんをお連れのご家族やグランドゴルフのお好きな方たちでいっぱいです。
管理棟の横面には「遊ぽっと」の地図があり、オレンジ色が遊歩道です。
管理棟TEL0234-77-3881
遊ぽっと開園期間3月中旬~12月中旬
ここでは、何種類もグランドゴルフのコースがあります。用具は管理棟の中にあり、無料で貸し出ししてもらえ、申し込みは不要ですが、多人数で使用の場合は予約が必要です。次に借りる人が借りやすいように、スティックもボールもちゃんと整理整頓されていて、気持ちがいいですね!
グランドゴルフの最中は「禁煙」です。
子どもたちが小学生だったころ、学校の学年行事で、親子ともども参加でグランドゴルフ大会がありました。子どもたちはもちろんですが、大人も熱中するくらい楽しいひとときを過ごした思い出があります。
遊歩道もあり、森林の中を自由に散策できます。自然の中をウォーキングするのも良し、無料で貸し出ししてもらえる自転車に乗るのも良し。駐車場のわきに緑の屋根の建物がありますので、自転車はそこで自由に借りることができます。
その建物の中にノートがありますので、自転車を借りるときは日付・名前・借りた時間を記入します。
自転車は自分の体にあったサイズのものを自由に選べます。
用具の利用時間
午前9時~12時
午後1時~4時
遊歩道を、のんびり気ままにウォーキングしてみました。晴れた日のウォーキングは、実に気持ちが良いです!
遊歩道はどこまでも続きます。すれ違う人もいなく、ちょっとさびしい感じですが、自然を独り占めしている気分になります。
森の中をあちこち眺めながら歩くと、いつのまにか心が解放され、悩みやストレスが吹き飛んでしまいます。
歩き疲れたら、東屋(あずまや)でひと休みすることもできますよ。遊歩道でのウォーキングは本当に気持ちがいいので、ぜひおすすめします。
子どもたちが保育園のとき出演した「森の音楽祭」の舞台もありました。
子どもたちは運動するのが大好きで、よく遊ぽっとに遊びにつれてきたものでした。自転車のほかにも、キックボードや三輪車を借りることもできて、片足でスイースイーと風を切りながら、喜んでキックボードを乗り回していたことを思い出します。
子どもたちはすっかり大人になり、遊ぽっとから遠ざかってしまいましたが、久しぶりに来てみると何とも立派な遊具ができていました。
その名も「手なが足なが遊具」!
「手なが足なが」という昔ばなしをもとに作られた遊具です。行ってみるとわかりますが、かなり大きいです。口を大きく開けて、本当に手と足の長い遊具です。
「手なが足なが」の名前だけは知っていましたが、どのような昔話なのかはっきり知りませんでした。遊具のわきに「手なが足なが」の話の看板が立っていましたのでちょっと長くなりますが、参考までにご紹介します。
ここに遊びに来たことによって、このような地元の昔ばなしが親から子に、あるいは祖父母から孫にずっと語り伝えられて行ったらいいですね。
手なが足なが遊具の看板
2.手なが足ながの昔ばなし
むかし、むかし、三崎山に「手なが足なが」という化け物(ばけもの)がいました。この化け物は、手は鳥海山に届くほど、足は飛島までひとまたぎできるほど大きく、三崎山を通る旅人をつかまえては食べていました。
この化け物を退治しようと何人もの武士が出かけていきましたが、帰って来るものはほとんどいませんでした。道行く人々はおそるおそる三崎山を通りました。
三崎山の関所あたりには「三本足のカラス」が住んでいて、近くに「手なが足なが」がいるときは「ウヤー」と鳴き、いないときは「ムヤー」と鳴きました。旅人たちはこれを聞き分けて通るようになり、この関所を有耶無耶(うやむや)の関と呼びました。
あるとき、慈覚大師(じかくだいし)というお坊さんが、手なが足ながの話を聞いて退治に出かけました。手なが足ながは、大師のするどい眼力と慈しみの心に、とうとう降参してしまいました。
手なが足ながは、もう決して人を食べたりしないと約束し、タブの実を食べるようになりました。こうしてカラスの鳴き声を聞き分けなくても、安心して三崎山を通ることができるようになったのです。
大師は手なが足ながのために、三崎山へたくさんのタブの実をまいていきました。それが、現在、三崎山にうっそうと茂るタブの木なのです。(遊ぽっと手なが足なが遊具の説明板より)
*鳥海国定公園「三崎山」は山形県と秋田県の県境にあります。
住所:山形県飽海郡遊佐町菅里308-1
TEL:0234-72-5883
ぜひ一度お立ち寄りください。