日本ウォーキング協会が主催する日本マーチングリーグ公式の大会である「奥の細道 鳥海ツーデーマーチ」が、山形県の遊佐町で9/1(土)~9/2(日)2日間に渡って開催されました。
日本マーチングリーグ(Japan Marching League)
全国18のウォーキング大会で構成され、ウォーカーの交流の場として、全国各地のウォーキング大会の振興を図る日本で最も歴史あるウォーキングリーグ。1989年に発足し、今年で30年目を迎えます。(日本ウォーキング協会)
全国に18しかないウォーキング大会に私が住んでいる遊佐町が加入していて、それに参加できるってとてもうれしいことです。
平成5年から始まったこのツーデーマーチも、今年で26回目を迎えました。歩くのが好きで、なおかつ「楽しく歩こうin遊佐町」のサイトを開設している私は、楽しみながら2日間とも参加してきましたよ(^^)/
ツーデーマーチで配布された冊子を見ると、今年の参加人数は9/1(土)1,369名で9/2(日)は796名。合計すると2,165名ですが、私のように当日申し込みをして参加した方たちもいらっしゃいましたので、この人数を上回っているはずです。
北は北海道から南は宮崎県、小さなお子さんからご年配の方々まで数多くの方々が参加してくださいました。前日の天気予報では9/1(土)は雨だったのにみごとに予報がはずれ、雨に降られることなく完歩できました。
主会場・駐車場・費用・時間は下記のとおりです。
主会場:遊佐町民体育館前広場(山形県遊佐町)
駐車場:遊佐町民体育館・遊佐町役場・臨時駐車場
費用 :町内参加者¥1,000、町外参加者¥2,000(事前申込)・¥2,200(当日申込)、高校生以下は無料
時間 :各コースごとに受付時間や出発時間がちがいます。
遊佐町民体育館には、ツーデーマーチに参加してくださった方々への歓迎の看板が掲げられていました。
遊佐町民体育館前
受付で住所や氏名を記入し¥1,000を支払ったら、ツーデーマーチの布製のバッグが渡され、その中にはゼッケン・ツーデーマーチの冊子のほかに第26回記念のタオルやピンバッジ・ルートが書かれていているパンフレットが入っていました。熱中症対策で、うちわまで入っていて、主催者側の細やかな心遣いが感じられました。
タオルやピンバッジの図柄は毎年変わり、参加者の中には毎年参加して、かぶっている帽子にピンバッジを何個もつけている方もいらっしゃいましたよ。ピンバッジの今年の図柄は下の画像のようになっていました。
ゼッケンに、ちゃっかり私のサイトのタイトルである「楽しく歩こうin遊佐町」と記入して、1日目は「緑と庄内砂丘、日本海コース」をめぐりましたので、私の目で見たこと・感じたことをお伝えいたします。
1. 9/1(土)1日目「緑と庄内砂丘、日本海コース」10km
このコースは、5km・10km・20km・40kmの中から自分が歩ける距離のコースを選んで歩きます。2日間とも歩くことを考えて、私は10kmのコースを選びました。
8時に受付が開始され、8時45分には出発式。遊佐町民体育館前の広場には親子やご夫婦、グループでの参加の方々などたくさんの方が集まり、軽くストレッチをして9時からスタートです。
スタート前全員でストレッチ
ツーデーマーチスタート地点
曇り空でしたが、雨が降らないだけでラッキーです。暑くもなく寒くもない、ウォーキングにはちょうど良い気温です。
いざ!スタートです。
10kmコースは、まずは遊佐駅から吹浦(ふくら)駅まで臨時列車で行きます。以前参加したときは、列車には乗らずに歩いてばかりだったので新鮮な感じです。遊佐駅にも歓迎の看板が掲げられていましたよ。
久しぶりに乗る電車を記念にパチリ!
電車の中はラッシュアワーのようにギュウギュウ詰めです。
10分ほどで吹浦駅に到着し、どんなルートを歩くのかワクワクしている様子が感じられます。
駅前の突き当たりの角を左に曲がって、いざ出発です!
まっすぐ7~8分歩くと突き当たりに「鳥海山大物忌神社 吹浦口之宮」がありましたが、そこには寄らずに左折すると、早くも麦茶と抹茶ゼリーのサービスがありました。「まだ10分も歩いていないのにひと息ついていいのだろうか?」と思いながらも、歓迎し応援してくださっている地元の方々のお気持ちに感謝しながら、ありがたくいただきました。
冷たい麦茶でのどを潤し、再び出発です。吹浦小学校の近くにあるきつい学校坂を上ります。
学校坂の途中の左手にある海禅寺の境内を通って、石段を下りて国道345号線に出ます。海禅寺の近くに十六羅漢岩がありますが、明治元年に完成した十六羅漢岩は、海禅寺の21代目の住職である石川寛海(かんかい)和尚が海難者の供養と海上安全を祈願し、地元の石工に依頼して、5年の歳月をかけて完成させたものです。
参考までに(十六羅漢岩)
今年は、残念ながら道路の工事により十六羅漢方面に行けないため、国道345号線に出て西浜キャンプ場方面に向かいました。
西浜キャンプ場のわきを、ゾロゾロと歩きます。
キャンプ場に入ると、アオサ入りのみそ汁のサービスがありました。本当は20kmコースの方たちへのサービスのようでしたが、10kmコースの私たちもごちそうになりました。ここでも、地元の方々の温かいおもてなしに触れることができました。あったかいみそ汁は体にも心にも沁みてなおさらおいしかったです。
西浜キャンプ場をぬけると、右手に日帰りも宿泊も湯治(11月~4月)もできる遊佐町唯一のホテル「鳥海温泉 遊楽里(ゆらり)」が見えます。デーマーチ参加のために、昨日からここに宿泊している方がたくさんいらっしゃることでしょう。入り口のわきには、「歓迎!全国のウォーカーのみなさん ようこそ遊佐町へ 鳥海ツーデーマーチ」の垂れ幕が見えました。
遊楽里を出て吹浦方面に向かうため、新吹浦橋を渡りました。いつもは車で通っているのですが、橋の上を歩くのはやはり新鮮な気持ちになります。
吹浦地区から菅野地区へと向かうため、月光川の川べりを歩きます。中学生の女の子たちも、楽しそうに語り合いながら歩いていました。
丸子地区のあたりで、人が集まっているのが見えたので近づいてみると、ここでも赤と黄色のスイカのサービスがありました。甘くてとてもおいしいスイカでした。あちこちで趣向を凝らしたいろいろなおもてなしのサービスがあり、とてもうれしくありがたく感じました。
曇り空ですが、もうすぐ収穫を迎える広々とした田んぼを見ながら歩きます。
しばらく歩くと高瀬小学校が見えました。学校の前に着いたら、今はあまり見かけない珍しい水車がくるくると回っていました。
高瀬小学校がチェックポイントになっていて、パンフレットにスタンプを押していただきました。冷たいお水をいただき、少しだけ休憩してゴールを目指します。
上山崎~下野沢を通り
遊佐町の南東北クボタまで来ました。あと20~30分くらいでゴールです。
オビヤさんの前を通り
しばらく歩いてやっと町民体育館まで来てゴールしました。
広場では、歩き終えてホッとして、くつろいでいるみなさんの姿が印象的でした。
1日目10km完歩証
2. 9/2(日) 2日目「水と鳥海山麓、自然コース」10km
2日目は青空が広がり、すがすがしい秋晴れに恵まれました。鳥海山がはっきり見えて、絶好のウォーキング日和です。
今日は「水と鳥海山麓、自然コース」で、5km・10km・20km・30kmのコースがありますが、私は今日も10kmを歩きます。
町民体育館に昨日より遅く着いてしまい、もうすぐ出発式が始まるようで、もうみなさんは整列していました。
今日もたくさんの方々が参加してくださっています。(トンボも・・・)
鳥海山に見守られながら、みんなでストレッチをして
今日も元気に出発です!今日はどのあたりを歩くのでしょうか?ワクワクします(^^)/
昨日とはちがうルートで歩きます。
鶴屋旅館さんの前を通りすぎ、
月光川のわきの道を歩きます。まるで鳥海山に向かって歩いているようです。天気が良くて最高に気持ちがいいです。この月光川の河川敷は映画の「おくりびと」のロケ地になり、本木雅弘さんがチェロを弾くシーンで有名になったんですよ。
うしろを振り返ると、まだまだたくさんの人が続いて歩いています。
月光川のわきの道から遊歩道に入って
文殊(もんじゅ)大橋を渡ります。この橋を渡るのは初めてで、鳥海山がますます近くに見えます。
これからは田んぼ道を歩きます。この道も初めてです。
黄金(こがね)色に輝く稲穂も、私たちを歓迎してくれているようです。もうすぐ収穫の時期ですね。山形県の遊佐町の遊佐米は、ふっくらしてつややかでとても美味しいですよ。
田んぼ道にまで、歓迎ののぼりが立っていました。
田んぼ道をぬけ、かなり歩いたと思っていたのにまだ5km地点で、ようやく半分まで歩きました。やはり2日間歩くと疲れが出ているのか、1日目よりは距離が長く感じられます。
遊佐町に嫁いで来て二十数年住んでいながら、今歩いている道はどこの地区なのかお恥ずかしいことにわかりませんでした。でも、青い空にぽっかり浮かぶ白い雲、田んぼを眺めながら歩みを進めます。
しばらく歩くと「舞台(ぶたい)」という看板がありました。地名は聞いたことがありましたが、このあたりがそうだったんですね。
坂道を下ってしばらく歩くと
ゴール地点まであと3.4kmの給水所まで来ました。ここでも冷たいお水をいただいて、もうひと頑張りです。
しばらく歩いていくと、壁面に「YUZA 遊佐」と達筆な字で書いてある建物が見えてきました。この建物は何なのか興味津々(きょうみしんしん)で近づいていくと、入り口に「遊佐蒸留所(ゆざじょうりゅうしょ)」と書いてありました。「そうか!ここは焼酎(しょうちゅう)専門メーカーの金龍(きんりゅう)さんのウイスキーの製造事業所なんだ」と気づきました。鳥海山の伏流水(ふくりゅうすい)を使ってウイスキーを作り、3年後の出荷をめざしているという話を思い出しました。ぜひ、遊佐産のウイスキーを全国に出荷していただきたいです。
「いろいろな発見があっておもしろいなあ」と思いながら歩いていると、「中吉出(なかよしで)」まで来ました。
ここまで来れば、もうゴールは近いです。見慣れた道路を歩き、新朝日橋を渡るとゴールをめざすみなさんの姿が見えました。
ゴールの近くにある遊佐高校の前まで来ました。
校門の前を通ったら、手作りのツーデーマーチの歓迎の看板が掲げられていました。遊佐高生のみなさんも、毎年参加してくれているようでうれしいですね。
ついにゴールが見えてきました。
あの看板を右に曲がるとついにゴールです!
ゴールでは、一足先に到着した方々でにぎわっていました。みなさん大変お疲れさまでした。
私もひと息つきたくて、野点(のだて)会場で休ませていただいていたところ、思いがけず抹茶とお菓子(もろこし)のサービスをしていただきました。
渋めの抹茶と甘いもろこしが、疲れた体を癒(いや)してくれました。スタッフさん、やさしいお心遣いありがとうございました。
2日間楽しく歩くことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。実行委員会のみなさま、スタッフのみなさま、そしていっしょに歩いてくださった全国のみなさま、本当にどうもありがとうございました。また来年も参加させていただきたいです。
2日目10km完歩証
みなさまお疲れ様でした。