私たちは足のおかげで行きたいところがあればどこへでも行けるし、走ったりジャンプしたりすることができます。
体を支える土台にもなってくれていて、こんなにも大事な足なのに、あまり意識して使われていないように思います。
足の大切さは、実際にケガをして痛い思いをしないとわからないのではないでしょうか。
十数年前のことになりますが私は右足の甲の骨を骨折してしまい、松葉づえのお世話になりました。
その時ほど足の大事さを痛感したことはありませんでした。
「のど元過ぎれば熱さを忘れる」と言って、その時のことはもうすっかり忘れてしまっていました。
でも羽生結弦(はにゅうゆづる)選手が、オリンピックで足の大切さを思い出させてくれました。
羽生結弦選手に感謝の気持ちを込めながら、その出来事をお伝えしたいと思います。
1. 足に感謝!
今年2月の平昌オリンピックで、みごと金メダルを獲得した羽生結弦選手!
昨年の11月に右足首を負傷しましたが、完全に治ってはおらず、痛み止めを飲んでオリンピックという大舞台に立ちました。
足をケガしているとは思えないほどのすばらしい演技で、胸が熱くなりました。
それと同じくらい心に残ったことがあります。
それは、スケートの演技が終わったあとのことです。
リンクの上でひざまずき、右足を前に出して足首を撫でていました。
痛いから撫でているとばかり思っていましたが、そうではなく「最後までがんばってくれてありがとう」という思いを込めて撫でていたそうです。
「右足には感謝しかない」とインタビューの時に言っていて、最後まで持ちこたえてくれて、滑ることができて足に感謝せずにはいられなかったようです。
その時はまだ金メダルであることはわからなかったわけですが、もしかしたらメダルの色が何であろうと足ががんばってくれて、最後まで滑れただけで十分だと思っていたかもしれません。
結果はみごとに金メダル!しかも2大会連続優勝のため、「国民栄誉賞」の受賞も決まりましたね。
2. 足にどれくらいの力がかかっているか?
歩いたり走ったりしたときに、いったいどれくらいの力が足にかかっているのか気になり調べてみたところ、驚くべきことがわかりました。
米国足病医協会の資料によると歩くたびに足には体重の1.2倍の力がかかり、走れば3倍、ジャンプすればなんと6倍もの力が足にかかるんだそうです。
私の体重が50kgとしたら歩くたびに60Kgの力が私の23cmの足にかかり、走れば150Kg、そしてジャンプしたらなんと300Kgもの力がかかってしまうことになります。
仮に羽生選手も50Kgだとしたら、300Kgの力が着地したときの羽生選手の右足首にかかっていたわけです。
羽生選手が足首を撫でて感謝した気持ちが、なおさらよくわかりました。
3. 足をいたわり感謝しながら歩き続けよう!
「歩けるということは、実はとてもありがたいことなんだ」ということをついつい忘れてしまいがちです。
足だけに限らず、私たちは自分の体をもっと大事に考えて生活していかなければいけませんね。
これからは、歩ける喜びと感謝の気持ちを忘れずに歩き続けていきたいものですね。